眼科

診療科の紹介

月曜日から金曜日までの午前中が通常の外来診療となっていますが、緊急を要する紹介患者さまには随時対応させていただいております。

月・水・金の午後は、予約診療として糖尿病網膜症やその他の眼底疾患に対する蛍光眼底造影検査、緑内障に対する視野検査などの精査及びレーザー治療などの諸治療、白内障手術などの術前検査や眼鏡の処方などを行なっています。眼部の腫瘍の診療も行っています。
火曜日と木曜日は手術日としており、白内障手術をはじめ、角・結膜手術、外眼部手術などを行なっております。

当科での手術を希望される患者さんは、全身的な基礎疾患を持っておられるかたが多く、他科の諸先生のご協力を仰ぎつつ万全の体制を整え行なっております。 そのため、手術は原則として入院していただき治療にあたっております。

外来診療(予約制)

外来診療の担当医師についてはこちらをご覧ください。

眼腫瘍センターを設置しています

眼腫瘍について

いわゆる「できもの」のことを「腫瘍」といいます。腫瘍には、「良性腫瘍」とがんなどの「悪性腫瘍」があります。 目の部分にできる腫瘍を「眼腫瘍」といい、さらに

  1. 眼球の後ろの方に発生する眼窩腫瘍
  2. まぶたに発生する眼瞼腫瘍
  3. 眼球の中に発生する眼内腫瘍
  4. いわゆる黒目や白目・赤目に発生する角・結膜腫瘍

の4つに分けられます。

眼科で診察する病気といえば、白内障や緑内障、眼底出血などの網膜疾患が圧倒的に多く、眼腫瘍はまれです。眼腫瘍の患者さんの割合は、新規の患者さん1,000人中50人くらいのものです。ただ、まれではあっても一旦発症してしまうと、見た目がよくない(醜形)、眼球が前に飛び出す(眼球突出)、眼球が十分に動かなくなる(眼球運動制限)、ものが二つに見える(複視)、視力が下がる(視力低下)、などの症状をきたします。もし、腫瘍が悪性であれば生命が危険にさらされます。

眼腫瘍の診断は、それが良性か悪性かを見極めることから始まります。腫瘍の全部あるいは一部を摘出し、その組織を病理検査に提出することで良性か悪性かが判断されます。ただし、眼窩の奥の方や眼球内にある腫瘍を摘出するのは困難なので、CT検査やMRI検査、造影剤を使用した眼底撮影などの結果を総合して良性・悪性を検討します。腫瘍が悪性の場合は、全身に転移していないかどうかを全身のCT検査や血液検査などで調べます。

良性腫瘍の治療は、症状がない場合、特に眼内腫瘍は積極的な治療はしないで経過を観察することが多いです。眼球突出とか複視、視力低下などの症状がある場合は手術を行い腫瘍を摘出します。眼内の脈絡膜血管腫には光線力学療法(PDT)といった特殊なレーザー治療を行うこともあります。悪性腫瘍では、腫瘍を完全に手術で摘出するのは難しいので、放射線治療や化学療法(抗癌剤など)を併用することがあります。時にはやむを得ず、眼球摘出を行わなければならない場合もありますが、最近では、何とか眼球は残すことができるよう、局所的な化学療法や重粒子線治療など新しい治療法が開発されています。

以上、一般的な眼腫瘍の診療についてご紹介しましたが、実際の眼腫瘍の症例で困ることは、悪性腫瘍が良性の眼疾患に似ていることがあることです。眼瞼の悪性腫瘍のなかで比較的悪性度が高い脂腺癌は、良性疾患である霰粒腫や眼瞼結膜炎に似ていることがあります。結膜扁平上皮癌は翼状片に、結膜悪性リンパ腫はアレルギー性結膜炎に似ていることがあります。そのために正しい診断がつかないとか腫瘍が見逃されるといった不都合が生じる可能性もあります。そうすると時に腫瘍にとっては無効な治療が続けられて腫瘍の発見や適切な治療が遅れてしまうという不幸な結果を招くおそれがあります。眼腫瘍に限らず、腫瘍の診療にとって大切なことは早期発見、早期治療です。

この、まれとはいえやっかいな疾患である眼腫瘍を専門的に診療するために、「眼腫瘍センター」を開設しています。担当する高村浩医師は20年以上にわたり眼腫瘍診療に携わってきました。現在、日本眼腫瘍学会理事、日本臨床眼病理研究会世話人、日本眼窩疾患シンポジウム世話人、日本網膜芽細胞腫登録委員会委員なども務めています。「眼腫瘍」に関することについて、お気軽にご相談ください。

眼腫瘍センター

対象疾患

整備中

医師紹介


 髙村 浩(たかむら ひろし)

 統括診療部長(外科系)
 (兼)診療部長(外科系七)
 (兼)眼科科長

 資格
  日本眼科学会(専門医、指導医)
  山形大学医学部臨床教授(眼科)

 履歴
  昭和61年 山形大学卒
  平成6年 医学博士


 桐井 枝里子(きりい えりこ)

 医長

 資格
  日本眼科学会(専門医)

 履歴
  平成17年 山形大学卒


 大沼 貴哉(おおぬま たかや)

 医師

 資格

 履歴
  平成30年 新潟大学卒


 

診療実績

クリニカルインディケーターはこちらをご覧ください。

診療ガイドライン

  • アレルギー性結膜疾患診療ガイドライン(日本眼科学会)
  • 眼内長期滞留ガス(SF6,C3F8)使用ガイドライン(日本眼科学会)
  • アデノウィルス結膜炎院内感染対策ガイドライン(日本眼科学会)
  • 感染性角膜炎診療ガイドライン(日本眼科学会)
  • 緑内障診療ガイドライン(日本眼科学会)
  • コンタクトレンズ診療ガイドライン(日本眼科学会)

施設認定

  • 日本眼科学会専門医制度研修施設