臨床倫理指針

公立置賜総合病院で臨床医療に携わる者は、

  1. 患者さんの利益を最優先とする医療を実践します。
  2. 患者さんには良心をもって平等に接し、その人格や価値観を尊重します。
  3. 患者さんの立場に立った対応を心がけ、良好な信頼関係を築くよう努めます。
  4. 情報を正しく伝え、十分な説明と同意に基づく自己決定を尊重します。
  5. 科学的根拠に基づいた安全・最良な医療を行うよう全力をつくします。
  6. 個人情報やプライバシーを保護し、職務上の守秘義務を遵守します。
  7. 必要な医療情報や診療録を規則に従い開示します。
  8. 関連法規を遵守し、医療倫理の諸指針*を尊重します。

*ジュネーブ宣言、リスボン宣言、ヘルシンキ宣言、医の倫理(世界医師会)、医師憲章(欧米4内科学会)、医師の職業倫理指針(日本医師会)、臨床研究に関する倫理指針(厚生労働省)、院内倫理委員会、治験審査委員会など

臨床倫理の各論についてはこちらをご覧ください⇒臨床倫理の方針(要約)

公立置賜総合病院医療安全管理指針

1.医療安全に関する考え方

われわれ医療従事者には、患者の安全を確保するための不断の努力が求められているが、わずかな不注意や過誤が予期しない状況や望ましくない事態を引き起こし、患者の健康や生命を損なう結果を招くことがある。

本指針は、人為的な過誤が医療事故という形で患者に実害を及ぼすことのないように、医療従事者の個人レベルでの対策と、事故を起こさないような仕組みをつくりあげる病院全体の組織的な事故防止対策の二つを推し進めることによって、患者が安心して安全な医療を受けられる環境を整えることを目標とする。

2.医療安全管理に係る体制確保のための組織に関する基本的事項

当院における医療安全対策と患者の安全確保を推進するため、院内に次に掲げる組織を設置する。

  1. 医療安全部
  2. 医療安全管理委員会(医療事故防止専門委員会)
  3. リスクマネージャー・サブリスクマネージャー
  4. 医療事故調査委員会

3.医療安全管理に係る職員の教育・研修に関する基本方針

医療安全部を中心に年間をとおした研修計画を作成し、医療の安全管理の基本的な考え方、事故防止の具体的な手法等を全職員に周知徹底することをつうじて、職員個々の安全意識の向上を図るとともに、本院全体の医療安全を向上させることを目的とする研修会を実施する。

4.医療事故等の報告及び改善策の立案に関する基本方針

(1)事例(苦情も含む)の報告

すべての職員は、本院内で定めた事項に遭遇した場合には、医療安全対策に関するマニュアルに従い、速やかに報告する。この報告制度は、医療安全を確保するためのシステムの改善や教育研修の資料とすることのみを目的とし、報告者はその報告によって何ら不利益を受けない。

(2)改善策の策定

医療安全管理委員会は、報告された事例を検討し、再発防止の観点から改善に必要な防止対策を策定する。

5.医療事故発生時の対応に関する基本方針

医療事故が発生した場合には、当院側の過失の有無及び事故の重大性にかかわらず、患者に対しては最善の処置を行う体制を整備するとともに、家族に対して速やかに誠実な説明を行うものものとする。

6.事故の公表に関する基本的方針

病院はあらかじめ定めた基準に従い事例を公表する。社会に対する説明責任とともに、患者や家族への配慮、当事者への支援を怠らない。

7.患者からの相談への対応に関する基本指針

患者・家族からの相談及び苦情については、各部署、医療安全部、医療連携・相談部門、医事係(診療受付)等が窓口となり、それぞれ体制を整備し迅速に対応する。

8.その他の医療安全のための基本事項

  1. 診療録の正確な記録とその管理の徹底
  2. 医薬品・医療機器の安全性の確保と管理の徹底
  3. 診療環境・療養環境の整備
  4. チーム医療の連携